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留萌の四季

暑寒別岳 赤トンボ達の夏山

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平成12年8月14日 快晴

4時起床 登山道工事中の為、国道 231号線の箸別より左折する何時ものルートより数キロ手前で山へ入る。

林道に入ると、急勾配の所は簡易舗装してあるが、殆どは砂利道。地先の山道に入る時は、女房の少しくたびれた車を借りる事にしているが、ホイールキャップを2回もなくした前歴があるので、今日は最初から外して走っている。

尾根を3ツ横断して、やっと本来の登山道に合流する。工事中の林道には、大きな玉石が敷きつめられており、路面は波を打っていて非常に運転しにくい。それでも登山口までは約40分の道のりだ。

登山者名簿を見ると、ここ箸別口からはまだ誰も登山をしていない。私が一番のりだ。 5時30分登山開始。

何時もの平らな道をたんたんと歩き始める。暑寒別岳名物の熊笹の「竹の子」採りに使われて見捨てられた、プラスチック橇が所々にブラさがっている。

ここの竹の子は美味しく、一稼ぎ出来るほど有名だ。今年の春には来れなかったが出来具合はどうだったのだろうか。

うぐいすが一人登山に愛想して鳴いてくれている。この鳥は、里から山へと季節の移り変りと共に移動して行く。年に何回かの登山をしているとどこかで必ず出会う事が出来る。7合目付近では、奥深い山でないと聞けないコマドリの美声、「ヒンタララ~」が聞こえてきた。また、この辺りから赤トンボが見立つようになり、上に登るに従いどんどん増え始めた。

頂上では、尾根を越えて北から南へ、まるで川の流れのように群をなして飛び、その数、幾万いや幾拾万かと思うほどだった。

7合目付近から9合目にかけては、草むらからカエルがちょこちょこ飛び出しては逃げていく。アマガエルよりは大きく、茶色の体をしているので、陸棲のエゾヒキガエルと思う。

7合目の標柱からすこし離れた所に大小2つの池があり、春にはヒモ状のオタマジャクシが沢山産みつけられている。

今は乾いてもう水はないが、ここから生れたカエルが、周辺に棲みついているのだろう。赤トンボ、蝉、カエルと異常に発生している事は、今日が命を賭けた繁殖の為の1日であろうと、心優しく見守る事とする。

8合目付近のお花畑は、今エゾノホソバトリカブトが、一面の草緑を背景に、輝くような鮮やかな紫を、風に揺れて煌かせている。

人の顔に似たその花の表情を追ってみると、遠くで見る可憐さとは違い、一つ一つの花が感情を持って咲いているような気がする。根に猛毒を持つ事がそうさせるのだろうか。

兜で隠されて、目のない表情を眺めていると何かを怒り悲しんでいるように見え、少々不気味な気持がしてくる。

ハチ達はそんな事に関係なく、この花の中に体ごと潜り込み、また隣の花へと、一定のリズムで蜜集めに忙しい。

今、残っている花達は、マシケオトギリ、ウメバチソウ、イワイチョウ、カワラナデシコ、タカネトウウチソウ、イワギキョウ、ミヤマリンドウ、チングルマ等々。散った後の紅葉が美しいフウロソウは、今年はもうその面影は無かった。

快晴なので頂上は、20余人もの人であふれかえってしまった。その中で増毛でレストランを経営するKさんに出会い、お盆も店は営業中なので、特別休暇をもらい登山をしていますとの事でした。

帰りは太陽を真上にあびて、暑さにつられて出てきた「虻」の攻撃を受けながらの下山となりました。

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暑寒別岳より群別岳へ続く尾根

暑寒別岳より、急なヤセ尾根を南へ1キロほど下った地点に、群別岳へ続く尾根に取付く分岐点がある。

かつては道らしき踏み跡があったが、今は熊笹の中に埋没して、一般の人には判らない。尾根というより、急勾配の笹藪の中に落ち込んでいく感じだ。

下り切った所が、写真左側より右側へ斜めに続く広い尾根への到達点だ。この尾根は、暑寒別川と石狩川の分水嶺でもある。

右が群別岳(1376m)、左が尾白利加岳(1346m)で、両山とも、写っている北側斜面が、急峻な地形となっていて、一度登ってみたいという意欲を誘う。

浜益村を通過する時、やや富士山に似た「黄金山」という独立峰が目につくが、ここに登ると、西は遥かなる日本海と、北は群別岳や奥徳富岳の緩やかな南斜面を遠望出来る。

写真左上の点は汚れではなく、赤トンボがピンボケで写っています。無数のトンボが南の湿地帯へ移動しており、その切れ目をねらってシャッターを押しました。

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